アリス四季の集い・春 大阪(2015年5月16日)

アリス四季の集い・春大阪~
「独立産業医と話そう!」ご報告

アリス四季の集い・春大阪~「独立産業医と話そう!」ご報告2015年5月16日(土)長井聡里先生(6回生)の事務所にて、アリス四季の集い・春大阪「独立産業医と話そう!」を開催し、10名の方に集まって頂きました。ワークライフバランスの観点から嘱託産業医活動を中心とした産業保健サービスを展開する独立産業医として活躍される女性医師も増えてきており、将来の選択肢の一つとしての関心も高まってきています。そこで2015年1月24日に東京で行われた“「独立産業医(仮称)」の将来を語る会(第3回)”の報告を踏まえ、長井先生より産業医が開業する際に考慮しておいた方が良いポイントを挙げて頂きました。また現在独立産業医として活躍されている参加者からもご経験や今意識されている課題についてなどをお伺いしました。税制上のこと、顧客からの信用を得るためのセキュリティ対策に関すること、営業の難しさ、修学資金返済期間中の方の独立産業医事務所での育成課題、等が話題になり、医学とは違う頭を使う時間となりました。

近年社会的なニーズの急速な広まりから独立産業医というサービスが展開されていますが、それに社会的な環境が伴っていないために、紋切り型のルールと現実にギャップを生じているところがあるように感じました。その課題に対応していくには、個々人がそれぞれで葛藤するだけではなく、産業医という働き方を守るしくみや組織が必要なのではないか、との声も出ました。

長井先生の貴重なご経験を伺うことが出来ました。産業医をしているだけでは知らない世界があり、ハテナ?がつくことも沢山残りました。まだまだ話が尽きないところでしたが、東京の集いでも独立産業医の話題が継続予定ですので、そちらにも参加すればさらに深まりそうです。

四季の集い大阪担当 中西麻由子(13回生)

 

参加者の声

“四季の集い大阪”には初めて参加しました。

私にとって、産業医事務所への訪問自体が初めての経験でしたので、独立産業医の普段の業務のイメージが沸き、非常に有意義でした。また独立の際の契約、税務などのトラブル、苦労する点などについてのディスカッションでは、専属産業医の立場ではなかなか想像できないような話題ばかりで非常に刺激的でした。

アリスの会に参加させていただくことで、今後のキャリアプランの選択肢の幅が広がるだけでなく、同性の先輩方との縦のつながりができることはとても心強いです。
 

参加者の声

今回は独立産業医の先生方の赤裸々なお話を伺える、他にはない貴重な機会となりました。

多様な卒後キャリアの中で、専属一本だけではなく、複数の嘱託契約を持つという選択は、男女問わずあり得ることです。しかし、現在、“医療機関等に属さない産業医”の概念が行政になく対応も矛盾があること、『独立産業医』は突き詰めると法人化を選択せざるを得ない方が多い現状を知りました。また、実際に独立産業医として活躍中の先生方の経験談(独立に至った経緯や苦労話)、給与と報酬の違いなどの基本から、一人の産業医としてのキャリアの話に留まらないこの業界の将来像までと、その話題は幅広いものでした。

アリスの会のならではの、同じ轍を踏まないで済むよう経験をシェアしようというメンバーの心意気?の中、和やかに、瞬く間に時間が過ぎてしまいました。

今後、誰もが、キャリア変更のタイミングを迎えた場合、考えるべき視点の一つを得られたように思います。惜しみなく、経験を語って下さった先生方、ありがとうございました。