微生物学者が乳がんになった時(Ⅱ:がんも最期は感染症 その4)

Ⅱ:がんも最期は感染症<2014年9月~2015年11月>その4

抗がん剤治療 ~Ava&Pac点滴~(2015年8月から2016年1月)

FEC75も徐々に効きが悪くなり、8月からはアバスチン(血管新生阻害剤、分子標的薬)とパクリタキセルに変わりました(Ava&Pac)。1週目にアバスチンとパクリタキセル点滴、2週目にパクリタキセルのみ点滴、3週目にアバスチンとパクリタキセル点滴、4週目が休みで1クールです。

Ava&Pac治療では、FEC75のような劇的な腫瘍縮小効果はありませんでしたが、エコーや腫瘍マーカーには若干の効果がありました。腫瘍があまり縮小していないことについては見解が分かれるところで、薬が効いていないという考え方と、がん細胞の増殖は本来ものすごいので、腫瘍が増大していないということは薬が効いているという考え方とがあるそうです。

とにかく、私の場合は苦しくて困るような副作用もなく、腫瘍もそんなに大きくならず、とてもうまくいっているので、やめるのはもったいないということでした。
副作用は、FECと違って、数日後から倦怠感を感じましたが、これもそれほどひどいものではありませんでした。

パクリタキセルは水に溶けないので界面活性剤で溶かして、溶媒はエタノールが使われています。そこで、界面活性剤によるアレルギー抑制のための抗アレルギー剤やステロイドが使われますし、エタノールで飲酒運転状態になるので当日は運転できません。ビール500ml分だそうです。私はALDH2(アルコール脱水素酵素)低活性型と思われ、見かけによらずアルコールに弱いのです。点滴後吐き気止めとしてイメンドカプセル2日分(制吐剤)、デカドロン3日分(ステロイド)、吐き気がある時だけカイトリルを飲みます。ステロイドのため頻尿になり、まるでミルクのみ人形状態になりますので、尿漏れ用のナプキンは助かります。それに興奮作用があって当日は不眠になる方がおられますと言われたのですが、確かにその通りです。浮腫もあります。色々併用しているので、どの薬がどのような副作用を示すのかよくわかりません。これらを接種するとすぐに頭の周りをグッと締め付けられる感じがします。まるで孫悟空の頭の輪「キンコジ」はかくあらんという感じです。

また、抗がん剤による蠕動運動麻痺のため、点滴直後から便秘になったので、蠕動運動刺激のアローゼン1錠、または水分を含ませて柔らかくするマグミット1錠を服用しました。3日目くらいからは、血圧上昇(降圧剤アイミクス)、末梢神経麻痺(指のしびれに対して牛車腎気丸とメチコバール(ビタミンB12))、出血(鼻血、下血)、渇きなどが副作用としてあります。指のしびれと痛みは回数が進むにつれて増していきます。

アバスチン&パクリタキセル治療の場合毎週抗がん剤を打つのでGラスタを使うことはできません。白血球、好中球は低空飛行状態を維持していますが、今のところ大丈夫だそうです(図1)。骨髄抑制が少ないので使いやすい薬だそうですが、薬が蓄積していくということなので私も4クール目の後の休薬期間を1週間から3週間にして頂き、痛みやしびれが楽になりました。

この治療の途中で気が付いたのですが、子供の頃からあった足のいぼが2個、何をしても消えなかったのに今回消えていました。きたないとか、うつるとか言われて色々努力したのです。いぼは良性腫瘍ですから、当然と言えば当然ですがちょっと感動しました。それに大人になってできた黒いほくろのようなものも数が少なくなりました。これも良性腫瘍だったのでしょうね。

データ

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